注目キーワード
  1. Xross

営業成績の予実状況を可視化する

520-20 | 予実管理

完成イメージ

予実管理アプリ

  • 各部門と所属するメンバーの予実状況を年月単位で集計したビュー
  • 画面下部の詳細エリアでは、データの入力ができる
  • 四半期単位での集計や営業部全体の集計を行っている

アプリの構成

  • 営業担当者の予算と実績を管理するアプリ
  • 1か月の予算と実績を1レコードで管理する運用

1.krewSheetのモードを「Xrossモード」に切り替える

  1. 「Sheet」というロゴをクリックする
  2. 「Sheet/Xross」のロゴが表示されるので、Xrossを選択してXrossモードに切り替える

モードを切り替えると、画面が次のように変化します。

2.行にフィールドを配置する(オレンジのエリア)

  1. 行に次のフィールドを配置する
    ・部門名 ・担当者名

ポイント

ここでは、列に「部門名-担当者」のように階層順に並べました。このような順番で並べると、以下のように部門名をセル結合した状態で見せることができます。

3.列にフィールドを配置する(黄色のエリア)

  1. 列に「年-月-日」で表示する形式の「予算年月」フィールドを配置する
    ※「年-月-日」などの形式は、予算年月横の▼をクリックすると表示されます


  2. 列フィールドの歯車マークをクリックして列設定を開く


  3. 「カスタムラベル」を「年月」に設定する
  4. 「日付を多段表示」するにチェックを入れ、「年」「月」をドロップダウンで設定する


  5. 設定後はこのような画面になります

多段表示について

列設定で行った多段表示の設定前後では、次のような見た目の違いがあります。設定後は〈年-月〉の順に多段でタイトルを表示しているため、シンプルで見やすい画面を作ることができます。

4.値にフィールドを配置する(青のエリア)

  1. 値項目に次のフィールドを設定する
    ・担当者予算 ・担当者実績


  2. 値項目に設定したフィールドのカスタム列名を設定し、それぞれ「予算」「実績」とする


  3. 設定後はこのようになります

ワンポイント

予算列の背景色が白で表示されているのに対して、実績列は薄いグレーで表示されます。
この色の違いは、編集の可/不可を表しています。予算はXrossのビュー上から編集が行えて、グレーで表示されている実績はビュー上で編集を行うことはできません。
※今回の例では、実績はテーブルに登録した複数行が集計元レコードになっているため編集が行えません。
※編集・追加は手順8(最後の項)で設定する詳細シートで行います。

達成率を計算する

下の図のように、達成率が計算できるよう設定を行います。

ポイント
アプリでは達成率をフィールドとして持っていません。krewXrossの集計フィールドという機能を使って達成率を計算します。

  1. リボンのメニューをデータタブに切り替え、「集計フィールド」をクリックする


  2. 集計フィールドの名前を「達成率」に変更する
  3. 数式に次のように追加する
    担当者実績/NUMBER_予算


  4. フィールドが並ぶエリアに作成した「達成率」という集計フィールドが表示されるので、値フィールドに配置する


  5. 達成率フィールドの列設定を開く
  6. カスタムラベルを「達成率」に変更する


  7. 書式設定タブに移動する
  8. 次のように設定する
    カテゴリ:パーセンテージ
    小数点以下の桁数:2


    ※手順7~8では、次のように集計した達成率の書式を設定しました。

5.部門単位の合計と構成比を計算する

赤枠内で囲われた部門計(第1営業部と第2営業部の合計)と営業部門構成比(全部門のうち、営業部門がどれくらいの割合を占めているか)を計算します。

営業部門計を計算する

  1. 行に配置した「部門名」フィールドの設定をクリックする
  2. フィールド設定画面内で「カスタム小計」タブに切り替える
  3. 次のように設定する
    カスタム小計名:営業部門計
    挿入位置:第2営業部 の後
    数式:※第1営業部と第2営業部の予算と実績をそれぞれ足し算している

    予算
    SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第1営業部",NUMBER_予算[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第2営業部",NUMBER_予算[Sum])


    実績
    SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第1営業部",担当者実績[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第2営業部",担当者実績[Sum])

営業部門構成比を計算する

  1. 部門名のフィールド設定画面で次のように設定する
    カスタム小計名:営業部門構成比
    挿入位置:第2営業部 の後
    数式:※第1営業部と第2営業部の合計を総計で割り算している

    予算
    (SUMIF(DROP_DOWN_部門名, "第1営業部", NUMBER_予算[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名, "第2営業部", NUMBER_予算[Sum])) / SUM(NUMBER_予算[Sum])

    実績
    (SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第1営業部",担当者実績[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"第2営業部",担当者実績[Sum])) / SUM(担当者実績[Sum])

ワンポイント

カスタム小計機能を使うと、任意の位置に集計した行を挟むことができます。

企画PR部門計を計算する

  1. 行に配置した「部門名」フィールドの設定をクリックする
  2. フィールド設定画面内で「カスタム小計」タブに切り替える
  3. 次のように設定する
    カスタム小計名:企画PR部門計
    挿入位置:マーケティング部 の後
    数式:※製品企画部とマーケティング部の予算と実績をそれぞれ足し算している

    予算
    SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"製品企画部",NUMBER_予算[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"マーケティング部",NUMBER_予算[Sum])

    実績
    SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"製品企画部",担当者実績[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,"マーケティング部",担当者実績[Sum])

企画PR部門構成比を計算する

  1. 部門名のフィールド設定画面で次のように設定する
    カスタム小計名:企画PR部門構成比
    挿入位置:マーケティング部 の後
    数式:※製品企画部とマーケティング部の合計を総計で割り算している

    予算
    (SUMIF(DROP_DOWN_部門名,”製品企画部”,NUMBER_予算[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,”マーケティング部”,NUMBER_予算[Sum])) / SUM(NUMBER_予算[Sum])

    実績
    (SUMIF(DROP_DOWN_部門名,”製品企画部”,担当者実績[Sum]) + SUMIF(DROP_DOWN_部門名,”マーケティング部”,担当者実績[Sum])) / SUM(担当者実績[Sum])

6.部門計・構成比行の背景色を変更する

下の図のように、部門計と構成比の行は背景色を変更する

条件付き書式の設定はリボンのメニュー「ホームタブ」内にある「条件付き書式」/「新規ルール」から開始する

「営業部門計」行の背景色を変更する

予算列の設定

  1. 範囲:予算
    「小計と総計を含める」を選択
  2. ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:DROP_DOWN_部門名 = “営業部門計”
    書式:背景色を緑に設定

実績列の設定

  1. 範囲:実績
    「小計と総計を含める」を選択
  2. ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:DROP_DOWN_部門名 = “営業部門計”
    書式:背景色を緑に設定

達成率列の設定

  1. 範囲:達成率
    「小計と総計を含める」を選択
  2. ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:DROP_DOWN_部門名 = "営業部門計"
    書式:背景色を緑に設定



    設定後はこのようになります。

「営業部門構成比」行の背景色を変更する

営業部門計と同様の手順で「予算」「実績」「達成率」に関して設定を行う

「製品PR部門計」と「製品PR部門構成比」行の背景色を変更する

製品PR部門計

製品PR部門構成比

7.四半期ごとに集計する

予算、実績、達成率をそれぞれ四半期ごとに集計します。

ここでは、列に配置した年月フィールドの列設定で設定を行います。

Q1予算を計算する

  1. 次のように設定する
    カスタム小計名:Q1予算
    挿入位置:2020/06/01 の後
    数式:4~6月の予算を足し算
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,4,1),NUMBER_予算[Sum]) +SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,5,1),NUMBER_予算[Sum]) +SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,6,1),NUMBER_予算[Sum])

Q1実績を計算する

  1. 次のように設定する
    カスタム小計名:Q1実績
    挿入位置:2020/06/01 の後
    数式:4~6月の実績を足し算
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,4,1),担当者実績[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,5,1),担当者実績[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,6,1),担当者実績[Sum])

Q1達成率を計算する

  1. 次のように設定する
    カスタム小計名:Q1達成率
    挿入位置:2020/06/01 の後
    数式:4~6月の実績/4~6月の予算を計算
    (SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,4,1),担当者実績[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,5,1),担当者実績[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,6,1),担当者実績[Sum])) / (SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,4,1),NUMBER_予算[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,5,1),NUMBER_予算[Sum]) +
    SUMIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],DATE(2020,6,1),NUMBER_予算[Sum]))

Q2の達成率

※数式は、Q1 で設定した月をQ2用に書き換えて使用してください

同様の手順で、Q3とQ4 についても計算する

四半期集計した列の背景色を変更する

四半期ごとに集計したフィールドの背景色をオレンジに設定します。

条件付き書式の設定はリボンのメニュー「ホームタブ」内にある「条件付き書式」/「新規ルール」から開始する

予算フィールドの背景色設定

  1. 次のように設定する
    範囲:予算
    ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:COUNTIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],"*予算")
    ※数式内でワイルドカードを指定して、フィールド名が「予算」で始まる箇所を設定している。そのため、Q1~Q4までこの1つの設定だけで書式を適用できる。

実績フィールドの背景色設定

  1. 次のように設定する
    範囲:実績
    ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:COUNTIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],"*実績")
    ※数式内でワイルドカードを指定して、フィールド名が「実績」で始まる箇所を設定している。そのため、Q1~Q4までこの1つの設定だけで書式を適用できる。

達成率フィールドの背景色設定

  1. 次のように設定する
    範囲:達成率
    ルールの種類:数式を使用して、書式設定するセルを決定
    ルールの内容:COUNTIF(DATE_予算年月[yearMonthDay],"*達成率")
    ※数式内でワイルドカードを指定して、フィールド名が「達成率」で始まる箇所を設定している。そのため、Q1~Q4までこの1つの設定だけで書式を適用できる。

8.詳細を表示する

集計したビューの下に詳細(集計元となるレコードやテーブルを表示できる機能)を表示する

  1. リボンのメニューをデザインタブに切り替える
  2. 「詳細の表示」をクリックする

【レコード】詳細に表示するフィールドの設定

  1. 「詳細」と記載されたエリアをクリックする
  2. 左側のエリアに表示されるフィールドを詳細エリアにドラッグ&ドロップで配置する

【テーブル】詳細に表示するフィールドの設定

  1. 青く表示された「実績明細」テーブルを「関連シート」エリアに配置する


  2. 「関連シート」と記載されているエリアをクリックして、必要なフィールドを配置する

ワンポイント

詳細エリアを表示すると、集計元のレコードやテーブルの情報を表示することができます。詳細を表示すれば、ピボットで集計された値を確認しながら入力したり、各セルを構成するレコードの値を明細のように確認できる利点があります。

サンプルファイルのダウンロードはこちら
https://download.krew.mescius.jp/study/krewsheet-drill/ks520-20budget-table.zip